〈橋本 和也side〉
久しぶりに再会した時は息が止まるかと思った。
彼女はほとんど変わっていなくて、あの頃の記憶がより鮮明に思い出された。
最後に別れたのはまだ幼い小学2年の時。
親が転勤することになり、転校することになった俺。
だけど高校に入学するのと同時にまたこの街に戻ってくることになった。
だから正直期待してたんだ。
また会えるんじゃないかって。
そしたら入学式の日。
駅のホームで彼女を見かけた。
向こうは気づいてなかったみたいだから、こっちを見るまで待っとこうと思った。
多分驚くだろうなって考えながら。
小学2年までの俺は背が低くて彼女の方が高かった。
でも顔は良かった俺は女子からモテて、それにムカついた男子が俺に喧嘩を売ってきた。
俺は何もすることができないでいたら彼女が助けてくれたんだ。
だから親の転勤する前に俺は彼女に
『今度会う時は僕が守るからね。』と言い、約束を交わした。
そして今の俺はというと背も周りの男より高いし顔も成長してさらに良くなり前よりモテていると思う。
だけど俺はモテたいわけじゃなくて、ただ彼女に好きなってもらいたいだけだから他の女なんかこれっぽっちも興味がない。
性格もだいぶ変わった。
良い人、を演じるようになり中学の時から今の俺は成形されていた。
男子の嫉妬はめんどくさいから、男女問わず好かれる性格が表の自分になったがいつも内心では色々思っている。