ケータイ小説 野いちご

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中島くん、わざとでしょ

笑顔






私たちの学校がある地域────西区は、とにかく治安が悪い。

繁華街から少し離れると、あちらこちらで喧嘩ばかり。道路には空き缶やビニール袋が散らばって、歩き煙草もちょくちょく目につく。


廃ビルや廃工場も少なくなくて、全体的に荒んでる。




「そりゃ女子も集まらないよねぇ、こんな怖いとこにある高校なんかさ。ほぼ男子校化してるのも仕方ないよ」




学校の近くに唯一存在する、女の子向けの可愛いカフェにて。

アイスココアをすすりながらミカちゃんがつぶやいた。



「あたしだって、受験に落ちなきゃ西高なんかに通うはずじゃなかったのに」

「……うん、そうだね」



ミカちゃんは、本当は東区にある有名私立高校に通う予定だった。
受験の前日にインフルエンザにかかってしまって、別室で受けさせてもらったものの、途中でダウンしてしまって最後まで解けなかったって。


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