「……………付き合ってないです」


 否定すると、ミラーに頭の強くぶつけてしまった安達さん。頭を抑えながら涙目で私を見た。


「………え、美羽ちゃん何?ウチの翔フるの!?正気!?いや、アイツ口悪いけど、メッチャイイヤツだよ!?他のオンナがほっとかないよ!?」


「………今から堀内くんと、麗美さんのトコに話し合いに行くんですけど、やっぱり麗美さんも堀内くんをほっとかないですよね……」


 麗美さんは堀内くんを取り戻したくて、寄り戻したくて話し合いに来るんだ。

「もし、"もうしない"って、泣かれて土下座されたら……堀内くんの気持ちも動いちゃうかもしれないです。また付き合ってやってもイイかってなるかも……」


 正直、麗美さんが取る行動が怖くて仕方ない。