おねぇちゃんの『双姫』の行動は
紘にぃ達にも危険視され始めた。


「うわ、見回りしてる。」


路地裏に隠れて様子を伺う。

紘にぃは『神龍』って言う
一番強い暴走族に入っている。


『おねぇちゃんを止められるのは紘にぃしか…。』


でも、紘にぃ達は『双姫』を
おねぇちゃんだと微塵も思ってない。

家でも『神龍』の前でも
か弱い女の子を演じていたから。


「…組の方に行こ。」


街の方を諦めておねぇちゃんは足を進めた。