3度目に会ったのは、中3に進級してすぐだった。



「いいペースで会ってるよね。俺ら、なんか遠距離恋愛してるカップルみたいじゃない?」


「カップルって……」



その例えに俺は失笑。



「なんだよ、不満そうだな」


「普通に不満だろ」



今日ここで遥輝君の姿を見てウキウキしたなんてことは絶対に黙っておこう。



「言ってくれるじゃん。あー、凛太朗君好きな女の子いるんだろ」


「いないって」



恥ずかしくてそう言ったが、嘘じゃない。


好きな女子なんていないし、そんな感情さえまだわからない。



「ふーん。でも、モテるでしょ」


「んなことないよ」


「今までに何回くらい告白された?」


「数えてない」


「ほらー、数えてないくらいあるってことだ!さすがだなー」


「っ、そういう遥輝君はどうなんだよ!そっちモテるだろ?」



……あっ。


照れもあり、振ってしまってから今のは失言だったんじゃないかと焦る。


いつから病院にいるかわからない遥輝君に、そんな質問……。