ケータイ小説 野いちご

君が泣いたら、俺が守ってあげるから。

chapter one
トクベツな存在



それから数日後のお昼休み。

あたしと伊織ちゃんは、学食へ向かった。


壁はピンクやブルーやイエロー、明るいパステル調の色でペイントされていてとても明るい雰囲気。

窓の外にはパラソル付きのテラス席もあって、高校の学食とは思えないくらいオシャレなつくり。



「結構混んでるね」


「ほんとだ……」



いつもはお弁当を持参しているあたしたち。


でも、たまには学食にも行ってみたいねなんて話になって来てみたんだけど、思った以上に混んでいてびっくり。


ぽつぽつと空いている席はあるけど、ふたり一緒に座れそうなところが見つからない。



「これ、もしかして座れないかな……」



伊織ちゃんが、ため息とともに声を吐き出す。


美味しいと評判のハヤシライスを注文したのはいいけれど、トレーを持ったまま、あたしたちはうろうろ。


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