「あれ? 遠山先輩だけ?」
放課後、文芸部の部室で小説をシナリオ用に書きなおしていると、やってきたのは智博だった。
「うん。部長は会議みたい」
ふーんとうなずきながら柚莉花の隣にある椅子に座る。
部室に二人きり。無言のまま時間が過ぎていく。
彼の視線を感じてシナリオを書く手が集中出来なくて震えそうになる。
「ねぇ…俺はいつまで待てばいい?」
「え?」
顔をあげるとまっすぐ見つめてくる智博と目が合い、慌てて視線を外してしまった。
「連絡先、いつ教えてくれるんだろうって」
「気付いて……!?」
驚き逃げるように身を引いた彼女に手を伸ばし、肩下に揃えられた綺麗な髪をひと房すくい取る。
「短くなったね」
ゆるぎない、力強い瞳。
鼓動が早くなった。
放課後、文芸部の部室で小説をシナリオ用に書きなおしていると、やってきたのは智博だった。
「うん。部長は会議みたい」
ふーんとうなずきながら柚莉花の隣にある椅子に座る。
部室に二人きり。無言のまま時間が過ぎていく。
彼の視線を感じてシナリオを書く手が集中出来なくて震えそうになる。
「ねぇ…俺はいつまで待てばいい?」
「え?」
顔をあげるとまっすぐ見つめてくる智博と目が合い、慌てて視線を外してしまった。
「連絡先、いつ教えてくれるんだろうって」
「気付いて……!?」
驚き逃げるように身を引いた彼女に手を伸ばし、肩下に揃えられた綺麗な髪をひと房すくい取る。
「短くなったね」
ゆるぎない、力強い瞳。
鼓動が早くなった。