そして、この人を連れて今お世話になっている叔父さんと叔母さんの家へと帰った。



「か、かかか架菜ちゃん……こ、この人っ」



「なんでっ」



想定内の反応だ。



当たり前だろう。



過去の事だけど、こんな危険人物を連れて帰ってきたのだから。



叔父さんと叔母さんにはすごく驚かれたし恐がられた。



「あのねっ」



あたしは叔父さんと叔母さんを説得するように話した。



もし何かあった時にはあたしが責任を取るからとも説得した。



そしたら、怖がりながらも渋々と承諾してくれた。



この人がここで住むかわりに、この家でお手伝いさんとして働く事となった。



「あんた、本当に何考えてるの?
私がどういう人間か知ってるんでしょ? こんな事」



その人はまだ私に対して疑心暗鬼を持っているようだった。



「困ってるのは事実でしょ? どうせ住む所もお金もないんでしょ?
ここなら食事もお風呂もベットもあるんですよ。
しかも、仕事も貰えるなんて至りつくせりじゃないですか。どうせあなたは、有名な犯罪歴がある人だから、どこも雇って貰えないんでしょ?」



「……」



あたしがはっきりと淡々と言うと、その人は黙りこんでしまった。



おそらくあたしが言ったことは正論で、何一つ嘘を言った訳ではないからだ。



最初、叔父さんと叔母さんはビクビクしていたが以外とこの人は真面目に働いていた。



特に何かをする事なく。



もしかして、以外と真面目な人だったんだろうか。




そして3週間が過ぎた頃。



頃合いを見計り美実さんにある事をお願いした。



それは単なるお願いではなく、依頼的な願望のお願いだった。



あたしは最初からその目的の為にその人に近づいたのだから。




゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚kana゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚*.。.*゚