ケータイ小説 野いちご

透明ジェラシー

第一章 欠落品と魔法の鏡


鏡の前で落ち込むのにはもう慣れたし、あとはお約束のため息を吐くだけ。


制服を買いに行った時からわかってはいたけれど、ありえないほど似合っていない。パンフレットには可愛く載っていたのに、私が着るとただの痛いコスプレだ。

膝下のスカートから覗く脚も隠したい。酷く着心地が悪かった。


持ち物の最終確認を済ませてリビングへ行くと、なぜか綺麗な格好をしたお母さんが鼻歌を口ずさんでいた。


は?と声には出さないが顔を歪ませる。

何で?


「お母さん」

「あら、千桜ちゃん。まぁ、可愛いじゃない。よく似合ってるわ」うふふと目を細めるお母さん。「お母さんはどう?新しくこのスカート買ったのよ。似合ってる?」

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