病院と相談しながら経過を見て、お兄ちゃんはそれからも甲斐甲斐しく私の看病をしてくれた。

夏休みが明ける頃には、私の体調は学校に行けるくらいには回復していた。


「今日はお昼までで終わりかな。暑いから、気をつけて。」


「うん、ありがとうお兄ちゃん。大丈夫だよ。行ってきます!」


「いってらっしゃい」


今日は始業式。久しぶりの夏の制服は着ているとなんだかそわそわする。

「みゆみゆっおーはよ!」

突然後ろから抱きつかれる。

「きゃあっ!びっくりした…。 ふふっ鈴鹿、おはよう」

鈴鹿は私の幼馴染。

「ふふふふ、みゆーー、夏休み中体調良くなかったんでしょ!?大丈夫??」

「えへへ、ごめんね、今年も遊びに行けなかったねー」