ケータイ小説 野いちご

双子姉妹

キス

涼太の言葉が気になってしまい、夜中の1時まで寝付く事ができなかった。


ようやく眠ったかと思ったら夢も見ずにすぐに朝になり、体育祭がやってきた。


あたしは仮装に使う道具を母親の車に詰め込んで、そのまま助手席に乗り込んだ。


「今年もバッチリカメラで撮ってあげるからね」


運転手のお母さんはノリノリでそう言っている。


お父さんは少し遅れてからみに来るそうだ。


運動会や体育祭となると、家族全員が参加するのがうちの家だった。


「恥ずかしいなら、名前を呼ぶのはやめてね」


念のために釘を刺して置かないと、毎年大声で応援されるのが恥ずかしくてたまらない。


「はいはい。今年からはもう高校生だし、リレーには出ないんでしょ? それなら応援する場面がないじゃない」


リレーに出ないと応援する場面がない。


そうキッパリ言い切るお母さんは、あたしがリレーに出ないことがとても残念そうだ。

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