外の空気が乾燥していたこともあり、会場はあっという間に炎に包まれていた。


脱出できなかった参列者も沢山いる。


燃え上がる炎を見ながらあたしはホッと息を吐き出した。


これほど盛大に復讐ができるなんて思ってもいなかった。


燃え上がる炎はとても綺麗で、いつまでも見ていることができる。


「彩愛!」


宏哉の声にハッと息を飲んで振り向いた。


「よかった、無事だったんだな!」


宏哉の顔は黒いススがついているが、無傷そうだ。


「宏哉も、無事だったんだね」


「あぁ。でも大変なことになった……」


そこまで言い、会場を見つめる宏哉。