バイト先の服屋は平日でもお客さんで賑わっていた。


安さを売りにしている店だから、一度に購入していく品数も多い。


「彩愛ちゃん、先に休憩に入っていいよ」


昼近くまでバイトをしたあたしに、パート従業員の吉野さんがそう声をかけてきてくれた。


昼になり、お客さんの数もひとまず減って来たところだった。


「ありがとうございます」


あたしは吉野さんへ軽くお辞儀をしてレジから出た。


いつも、レジから出た瞬間解放感を得ることができる。