第6章  某 魔女の噂






病室に入ると、食い入るように雑誌を見るナオちゃんが視界に入ってきた。


「おはようナオちゃん。」


「おはよう。カンちゃんこれ知ってる?」


ナオちゃんは読んでいた雑誌を見せてくる。


「なになに・・
“魔女は実在した!!
スクープ激写!!!”・・・」




それはゴシップ雑誌のようだった。


夜に撮影されたと思われる少しぼやけた写真には、月に浮かぶ人影のようなものが写っていた。


その影は長い棒のようなものに跨がっており、

更によく見ると肩まで伸びた少しチリチリのパーマがかった髪まで確認できる。