俺はすべて聞き終わったあと、絶句した。
そしてまず最初に行ったことは朋也を1発殴ることだった。



「やめて!こんな事になったのはあなたのせいでもあるのよ!?」



若木さんは奴を庇おうとするが俺の怒りは収まらなかった。




「俺が練習メニューを変えたからこうなったって言いたいのかよ!」



「桜が言っていたとおりだったな。お前は自分のことが、一番、可愛いってな」




俺が、自分が可愛いと思っている?馬鹿馬鹿しい。ウザイことばっかり言いやがって…!桜を殺したくせに謝罪もねぇのか!




「謝罪ぐらいしろよ。桜に!今すぐ!」



「桜には本当に申し訳ないって…思ってる」



「なら土下座してくれよ…!桜を返してくれよ!」





桜が居なくなってから俺の生活は一変した。お前がガチャなんてしなきゃ!



「だから本当にすまない」




朋也は目の前で土下座をしてきた。何度も何度もおでこを床にくっつけて。




「…ちっ。今日は帰る」



俺はそれだけ言うとさっさと朋也の家を出て行った。



「待って。児嶋くん!」