【優馬side】



1月26日の夜、実那のお母さんから連絡が入った。


"もう長くないらしいので、明日来てくれたら嬉しいです。"



長くない。

手が震えた。涙が出そうになった。



「実那。」


その時、もうすでに12時前だったので、明日朝一番にいこう。


そう決めて、ベットに入った。



実那、実那。会いたい。



目を閉じると、あいつの笑顔ばっかり浮かんできて、なかなか眠れず


起きると、ベットも頬も涙でびちょびちょで、


「優馬、どこ行くの?」


「実那のところ。もう時間がないって。」



お袋にそれだけ伝えて、着替えて朝ごはんも食べず家を出た。