ケータイ小説 野いちご

血まみれ椿姫

公園

家の目の前の公園に戻った時、時間は8時を回っていた。


結構時間が経過していたことに驚く。


公園の立ち入り禁止は解除され、事件現場に近づく事ができた。


血の痕は綺麗に掃除され、もう何も残ってはいなさそうだ。


「三宅先輩が死んだときにも、ここにいたはずなんだ。あの女の子が」


「だけど、監視カメラには何も映っていなかった……」


城が俺の後に続いてそう言った。


それなんだ、一番の問題は。


あの夜、声を聞いただけで終わっていたなら俺の勘違いだと思って、こんなに調べたりもしなかっただろう。


でも、俺と城は見てしまった。


女の子に殺害させる冨部先輩を。


三宅先輩の時に聞いた声だって、きっと聞き間違いなんかじゃない。


俺は公園に設置されているカメラに視線をやった。


どこにでもあるような、ごく普通の監視カメラだ。


それほど高級なものではないと思うが、ちゃんと機能している様子だ。


「女の子はなんでカメラに映らないんだ……?」


「それはやっぱり……」


そこまで言い、城はブルッと身震いをした。


< 94/ 228 >