ケータイ小説 野いちご

血まみれ椿姫

いなくなる

勢いをつけてはねられた冨部先輩の頭は、空中を舞って俺たちの目の前に振ってきた。


グシャッと音がして、先輩の顔が潰れる。


残っていた胴体は力をなくし、そのままゆっくりと倒れていった。


「あ……あ……」


声が、出ない。


足が震え、立っている事もできなくなってその場に尻餅をついた。


城……城は何してる!?


ガタガタと震えながら振り返ると、気絶して倒れている城が目に入った。


くそ……くそ、くそ!!


結局俺一人かよ!


俺は震える手でなんとかスマホを取り出した。


警察だ。


警察に連絡しなきゃ!


焦れば焦るほど指は動かず、たった3ケタが打てない。


ようやく警察に電話がつながった時、すでに女の子の姿はなかったのだった……。

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