ケータイ小説 野いちご

血まみれ椿姫


それから俺と城は買ってきた花火をどんどん消費して行った。


河川敷の逆側では同じように花火をしているグループがいて、どちらが面白いパフォーマンスをできるかの勝負に切り替わっていた。


花火を両手に持ってグルグル回してみたり、噴水花火を手に持って構えてみたり。


そんな調子だったので、夜の10時前にはすべての花火がなくなってしまっていた。


まだ漂っている花火を煙をかき分けるようにして、俺たちは歩き出した。


手には水の入ったバケツと、花火のゴミ。


「なんだかんだ言って楽しかったな」


「だな」


俺は城の言葉に頷く。


まだまだ俺たちはバカがやれる年齢だということもわかった。


すっかり暗くなった道を歩いていると、不意に奇妙な音が聞こえてきて俺は立ち止まった。


「どうした?」


「何か聞こえてこないか?」


そう言うと、城も立ち止まり耳をすませた。

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