ケータイ小説 野いちご

血まみれ椿姫

血痕

公園に到着するまではずっとしゃべりっぱなしだった城が、公園の入り口まできて途端に静かになった。


大きな公園に人影はなく、奥の一角には《立ち入り禁止》の黄色いテープが張られている。


三宅先輩はあそこで死んでいたのか……。


いつも見る風景が知らないもののように感じられる。


パラレルワールドに迷い込んでしまったような感覚だ。


「行ってみよう」


俺は城を促し、公園へと足を踏み入れた。


先週の日曜日に芝生を綺麗に刈り取られ、茶色の地面が見えている。


暑い最中、周辺の草刈りをしていた光景を思い出した。


ふと気が付けば足音が1人分しかなくて、俺は振り向いた。


城は公園の入り口に立ったまま動こうとしていない。


「城?」


声をかけると、ハッとしたように追いかけて来た。


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