それから1ヶ月、「うち達が付き合っている」という噂が広まっていた。

でも、吉田は気にしないでうちにいっぱい話しかけてくれた。

それが何よりも、嬉しかった。

そして、回りを気にしないところがカッコいいと思った。

「ねー吉田ー!
この字めっちゃ達筆じゃね!」

「って、俺の名前をかくな!」

「あはは、」

いつも通り、昼休みに黒板にいろいろかいていると…

真姫ちゃんに、手招きされた。

何か不思議に思ったから、真姫ちゃんの方に行った。

「梨美ちゃんってさ、吉田の誕生日って知ってる?」

「えっ、知らない…」

「教えてほしい?」

「うん!
教えてほしい!」

「吉田の誕生日はぁ…
10月11日だよ!」

「えっ…」

待って、今日って10月10日だよね…

待って、待って。

明日!?

「真姫ちゃん、言うの遅い!」

「だって…
知ってると思ったんだもん!」

そうだよね…

うちが悪いっていうか、うちが聞かなかったのが悪かったんだよね…

反省…

「ねぇ真姫ちゃん。
誕プレ何がいいのに?」

「クッキー!
それも、ハートの!」

「えっ、ハート…」

ハートはダメでしょ!

「大丈夫!
これしかなかった!って言えばなんとかなるさ!」

なんとかなるって、いわてても…

まぁ、でもしょうがない。

それ以外に、これがいい!って思うのもないから、真姫ちゃんのいうことをきこう。