季節は流れて、今は7月。4月に結婚したか

らもう3ヶ月くらい経つ。私は彼の姓に変え

たから「倉持葵」となった。とはいえ会社

では旧姓の「水無月」を名乗っているので

当然ながら私達が結婚している事などバレ

る事もない。徹底的に隠し通す為、結婚指

輪も二人でペアのを買ったが会社には一切

つけて行っていない。そんな日常です。


「おはよ、葵さん」


こんな暑い夏、更に熱くなっているのは私

達も同じだった。

「おはよう、飛鳥」

私達は変わらず、今も同じベッドで寝ていま

す。変わったのは、私が彼の事を下の名前で

呼ぶようになった事。それから毎朝起きた

時のキス。すぐに飽きるだろうと思っていた

けれど、それどころかますますアツアツに

なっちゃって・・・大変です。

「葵さん、今日楽しみですね」

「うん、すっごく楽しみ」

彼の顔が分かりやすくデレデレする。今日

は二人とも休みなのでデートの約束をして

いた。


「葵さんの浴衣姿、楽しみにしてます」