ケータイ小説 野いちご

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夕日の街に、あなたの後ろ姿。

第一話

ここは、夕日が世界一きれいに見えると評判の、赤凪町。

私は生まれた時から今まで、ここから離れたことがない。

評判の通り夕日がとてもきれいで、海もあって、木々が生い茂る森だってある。

東京みたいに大きなビルやショッピングモールはないけど、東京や他の町にはないものがたくさんある。

私は、この赤凪町が大好き。


私の名前は、浜辺みなと。赤凪第三中学校に通っている、中学二年生。

私は最近、大発見をしてしまった。

遅くまで部活があった日に、帰りの電車の中で忘れ物をしたことに気が付いて、慌てて学校に取りに戻った日があったんだけどね。

運悪く校門は閉まってたから、忘れ物は取れなかったんだけど。

私は、本当に世界一の夕日を見た。

夕日が沈み掛けて、空は鮮やかなオレンジ色や紺色、桃色が混ざりあっていた。

パレットの中の絵の具が混ざり合う様子を連想させるような、本当に綺麗な色だった。

赤凪第三中学校の校門前が、一番綺麗に夕日を見られる場所だってことは、私以外の人は多分知らない。

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