最後のデートは遊園地だった。

 きらめくイルミネーションをいつまでも見ていたくて、帰り際に少しだけ泣いた。
 二人手を繋いで辿る家路、ふと見上げた冬の夜空はまるで星が降るようで……
 もう何十年も昔のあの光景を、私はまだ忘れることが出来ない。