ルーナは卒業までの5日間ツボミと関わらないように決意した


だがうまくはいかなかった


卒業式前日の夜



「(今日も外に出なかったし、このまま引きこもりになってたら大丈夫かな)」



と安心しきって部屋で1人髪をとかしていたとき


コンコン


とノックがした


ルーナはドアの付近まで近寄り



「誰かしら」



と声をかける



「あ、あの」



ドア越しに聞こえる声


ルーナの知らない声だった



「どなた?」



「ツボミです」



その名前を聞いた瞬間ルーナは固まった



「(どどどうしよう。会わないって決めたのに!え、これ逃げ場なくない!?)」



「あ、あのールーナ様?」



「あ、い、今開けますわ」



仕方ない、と腹をくくったルーナはゆっくりとドアを開ける



「こんな夜分にわたくしに何か御用かしら、」



なるべく元のルーナになりきるように振る舞う



「あ、えと、」



ルーナが怖いのか少し怯えるツボミ



「何かしら。この時間に外に出るのは危険ですわ。早く部屋に戻ったらどうかしら」



内心こんなきつい言葉言うのつらい!!と思いながらも悪女を演じる美香



「卒業前に、どうしても聞きたくて。あの、ルーナ様はどの王子と婚約を結んでいるのですか…?」



「わたくしの婚約者?なぜ?理由もなしに聞くなんておかしくありませんの?あなたに関係ありますの?」



ルーナは内心婚約者誰がわからない状態で焦っていた


ルーナの言葉にビクビクしていたツボミが固まる


そして下を向き黙る


次の瞬間



「うるっさいわね」



ヒロインとは思えない顔でこちらを睨んできたツボミ



「!?」



あまりの豹変ぶりに驚きを隠せないルーナだった



「いいから誰が婚約者か教えなさい!!」


さっきまでのツボミは誰なのだろう


ルーナはそう思うしかなかった



「な、何ですの!?」



「あぁもういいわ!!どっちみちあなたは国外追放確定なんだから!」



しびれを切らしたのかツボミは自分の部屋へと戻っていった


ドアを開けたままにしていたルーナはパタンと閉じる


そしてドアを背にして座り込む



「なんで、私の結末を…」



ルーナはそう思うしかなかった



「まさか、あの子も…」



卒業前にして波乱の予感がしたルーナだった