ぼ、僕の名前は竜崎虎太郎。
竜に虎。
強い生き物を名に持つ。
この春念願の高校生になった。



そんな遂行な僕が唯一認める最強の男がこの高校にいる!



それは。




「うおおおおっ!いる!本物だぁ!!」



屋上の扉の陰からこっそりと屋上を覗くと、その方はいた。
キラキラと太陽に煌めく金髪で、誰をもひれ伏させるツリ目の瞳。
気だるげに制服を着崩したその方の名は、宇佐木凛。


凛という、一見女々しそうな名前でさえも、先輩を現す名前となるとそれは最強に強くかっこよく聞こえる。




「やっと、やっと、会えた!!」




先輩に憧れこの高校を選び、ようやく念願かなって通えることになった僕だったが、入学式の日の朝、まさかの交通事故にあい入院。
完治するまで自宅待機で今日ようやく登校することができたのだ。