─あれから三年。 「ママ?どうして、石に話しかけてるの〜?」 「…ふふ。唯月、これはね、私の…」 「唯月。これは、ママの大切な人なんだよ」 「湊…」 言いづらそうにしていた私の代わりに、湊が言う。 「パパ〜!ママ、泣いてるよぉ?」 唯月に言われて初めて頬に伝う涙に気づく。