ふぅ、ついたついた。

「それにしても・・・・・・あの人なんだったんだろ?」

「さあな。ただ、私たちのことが知れると厄介になるが・・・・・・」

桜も思案顔。うーん、わかんないや!

「っと、もうこんな時間!さっさとご飯作ろ!」

「あー、そうだな」

スイっと壁を抜けて、廊下を走り扉を開く。中では、リビングでテレビを見ている四人がいた。

「あら、2人とも。ごめんねお使いに出しちゃって」

「いや、私の独断で言ったからな。何も言ってなかったし」

「ねー、何作るの?私友香の料理食べたーい」

「澪、私のは食べたくねえの?」

「あっ、うん、も、もちろん食べたいよ!」

ふぅん、あのことを伝えるつもりはない・・・・・か。

「今日はね、澪のリクエストでカルボナーラです!」

「わあ、すごいね」

「つっても、パスタ茹でてソースかけたら終わりだけどな」

ボソッと桜がツッコミを入れる。

「あはは・・・・・・桜、一緒にやろ?」

「そうだな。友香一人でさせたら火事になる」

「ええっ?!!私信用されてないの?!」

悲しい・・・・・・!ガーンと効果音がつくくらい顔面蒼白になっていると、桜は袋をキッチンへ持っていった。

「おい、友香のもおけ」

「あ、うん」