いつもなら40分ぴったりに家を出るめい。
まあ、俺もめいに合わせて朝練がない日は
そうしてる。

あーでも今日は俺のせいでバタバタして
40分には出られなそう。

自転車で乗っけてくか!!

……ガチャ……

家を出て自転車を取ってめいに声をかけようと思ったら勢いよくめいがドアから出て
驚いた顔をしている


多分、俺が先に学校に行ったと思ってたんだろうけど……


「めい、うしろ」って後に乗らせて
ギュッと袖を握るめいに俺はハンドルを握り返す。

ありがとっていうめいに俺はいつも
「ん。」としか言わないけど


玲於とかなら「どういたしまして」とか言って微笑むんだろうな、
ま、俺にはそんな言えねぇけど。

いつも通りの時間に学校が見えてきて
自転車を降りためいは安心した顔をしている


きっと、委員長として8時につかないと落ち着かないのかと思う。

「ねぇ!!あれ颯太君だよね!?」
「やばい!!ほんとだ!!朝から見れるなんてまじで今日ラッキー!!」
「でも隣だれ??」
「あー、めいちゃんだよ幼馴染の」
「あぁね颯太くんの幼馴染って羨ましい〜」
「でも。めいちゃんだからあんなに構うんだよね〜颯太君は。」
「まあ、あのめいちゃんだしねぇ」


って話す女子の声が聞こえる。
そう、その通り。めいだから。
周りは気づいてもめいは気付かないんだろう

案の定、その女子達の声も聞こえずに
楽しそうに歩いている、めい。


でも、反対からは男子の声、


「ね!!あれめいちゃん!!」
「ほんとだ……可愛い」
「話しかけようかなぁ俺。」
「いやいや隣、あの綾瀬颯太だから!」
「げっ!マジかよwwそれは勝ち目ないわ…」
「だよなぁ……」


めいは男子の声は聞こえてたらしく……
「可愛い」って聞こえた時は顔を赤く
したくせに、そのあとを聞いて


「……颯太って怖がられてるの?」なんて
震えた子犬のように聞くから


「ちげぇよ」って頭をくしゃくしゃしてやったら、髪の毛がボサボサになった!って
怒って下駄箱に先に走っていった。