颯太ってば、家で2人……
って颯太は幼馴染だし、
無駄に意識することもない……よね?


ちらっと颯太を覗くとリビングで
ソファに転がりながらゲーム中。
料理してる私のことなんて気にかけず、
ゲームに夢中。


なんか悔しい……でも……
はぁ……やっぱり意識しなくて正解……


結局、2人分のオムライスを作る準備を
しちゃったし……

「……よし、作るか!」

気合を入れて!美味しいの作るぞー!

……ご飯は完成あとは卵だけっと!

……フライパンフライパン……


「…結局俺の分作ってるし、しかも俺リクエストのオムライス?」

「……っ!ちょっ……!」


……っびっくりするし……!!!

フライパンを探してる間に颯太が私の肩に
頭を乗せて話しかけてくる

こういう不意打ち心臓がビクッてなるよ…

……私、驚かされるの苦手なのかも……


「……って!!!なに食べてんの!!」

「……ん? ……味見。不味くないかの。」

「……おい!!不味いって言ったな!!」

「ん、美味しい」

「……っ!……美味しい?」

「ん。 早く卵つくれ〜……」

そういってそのままソファに引き寄せられて
ゲームにまた夢中だし……。


……不味いかどうかとか私を馬鹿にしようとした颯太がいきなり美味しいとか言うから…


美味しいって人に言われると嬉しいんだよなぁ。料理はそれが最大の魅力かも……!!


サッと卵を薄くしてご飯にかける……
「……出来た」つい声になっていた言葉に

颯太はパッとゲームを消して、こっちに来て
皿を運んだ……私の分も。