綿あめは口に中に入れると、あっという間に溶けてしまいます。


「もっと食べたいな。この部屋を綿あめでいっぱいにしようよ」


「いいけれど、ネモは全部食べきれるの?」


「綿あめはおふとんにするんだよ。それで、お腹がすいて目が覚めたら、ちょっとずつつまむの。そうしたら、いい夢が見られるでしょう?」


「それはいい考えだね。でも、角砂糖はもうないみたいだよ」


そこでネモは台所から砂糖の壺を抱えてくると、クジラの口に流し込みました。


ところが、クジラは今までで一番大きな声でこう叫んだのです。


「しょっぱぁあい!」