バリルが扉を開けて
『どちら様でしょうか?』
と言うとなんとそこに立っていたのは
右手に赤色の紙を持った【ベル王国】の国兵であった、そして右手に持った赤色の紙を広げ見せてこう言った
『【ピーター・クラム】! 貴様に出兵命令が出ている! 直ちに訓練所に来てもらう!』

「……は?」

突然の事だった――。

一瞬何を言っているのか分からなかった。

そして追い打ちをかけるかのように
【ベル王国】の国兵は
『貴様に出兵命令が出ていると言っているんだ! 断れば貴様と貴様の家族を反逆者として処刑する!』

受け入れ難い真実だった――。

あ、終わった俺の人生

家族全員その場で何も言えなくなった。
『ふざけるな! 息子を軍兵になんぞにさせるか!』
口を開いたのはバリルだった

それに応えるように【ベル王国】の国兵は
『そうか……そこまで死にたいのか……』
続けて
『【バリル・クラム】! 貴様を反逆者として処刑する!』
すると【ベル王国】の国兵は腰に下げた剣を抜き、バリルを切りつけようとした瞬間――。

『待ってくれ!』

声を挙げたのはピーターだった。
そして続けるように
『待ってくれ……すぐに訓練所に行くから、父さんを殺さないでくれ……』

その発言の後、すぐにピーターは支度を済ませ軍兵になる決心をした。