皆さんは、戦争というものがどのような物か知っていますか?
当然作者自身もあまりよく分かってはいませんがコレだけはハッキリと言えます。

「必ず何か失います。」

これは戦争によって全てを失った一人の兵士
【ピーター・クラム】の物語である。

※先に言わせて頂きますが、この物語はフィクションですヨ!

ここは地図の一番北にある王都【グラン】
世界でも五本の指に入る程の王国
【ベル王国】にあるかなり有名な都だ。
俺はそこの端の端のずっと端にあるなんとも言えぬボロ臭い家に、父と弟と俺の男3人で暮らしているのだがとても楽しい毎日を過ごしている

――すまん……嘘ついた。

正直言うと毎日に飽きている

――というか、する事が無いです。

「あー、なんか面白い事無いかなー?」

それを聞いたピーターの父、バリルは新聞から顔を出し、呆れながら
『 ピーター……面白い事は滅多に起きないんだ
――というか面白い事ばっかり起きてもらっても困る』
「でも父さん、この前三回くらい溜息して
『暇だ』
って言ってたじゃん」
と、ピーターはバリルに言い返した

すると、バリルは驚き
『なっ……お前! 聞いていたのか!?』

ピーターはニヤリと笑みを浮かべ
「この辺じゃあ俺は
<地獄耳のピーター>
って呼ばれてる程だからな」

すると本を読んでいたピーターの弟、アルは目を輝かせながら
『ホントに!?』
と、確認したがピーターは自慢げに
「ああ、大マジだ」
と言い、アルは
『スゲー!』
と尊敬の目を向けた
『自慢げに話すことじゃない』
それを言うと同時にバリルは読んでいた新聞でピーターの頭を軽く叩いた。
「別にイイじゃん!」
と言いながらピーターはアルの読んでいた本に手を付けた

『ドンドンドン』

すると突然、扉を叩く音がした。