ケータイ小説 野いちご

本日、結婚いたしましたが、偽装です。

本日、仕事に身が入らず課長に怒られました。
課長side



俺にはずっと、気になって仕方がない人がいる。

性別は女性で、歳は俺より五歳下で、俺と同じ会社の同じ営業部に勤め、俺の直属の部下である、『佐藤 深雪』。


普段からミスばかり起こして、正直迷惑な部下だと思うけれど、でも実直で真面目な性格なのか、真っ直ぐと業務を行う所は、俺は高く評価している。


仕事は早い方ではないが、亀並みに遅いというわけではなく、人の話はしっかりと聞き理解し、依頼された仕事は最後まできっちりとこなす。


だが、一つ、残念なところは、細かいミスが多いところだ。


本人も最終確認は抜け目なくやっているつもりらしいが……。


普段の取引先の各社に送る納品書始め、伝票の作成も受注リストの作成もどれもこれも、変換間違いや入力忘れと言った、パソコンでのミスが多かった。


入社後の三週間の研修の間に、パソコンの使い方を教わり、必須資格として会社側からパソコン検定を受けさせられるので必ず勉強して、そして合格したから今、佐藤は、パソコンを使っているはずなのに。


検定に合格しているはずなのに、何故、変換間違いや入力忘れといった、初歩的なミスを社会人になって三年目の今になっても、するんだ?


それから、入力ミスだけじゃない。


タイピングの速度が遅いのも問題だ。


速度が遅いと、その分キーを叩くことに集中しているから、画面よりキーに目を奪われがちになる。


それで、自分が正しく情報を入力したはずでも、画面にはミスばかりある情報が出ている。


佐藤は、そういうミスの典型的な例だった。


どうにかならないものだろうかと思いながら佐藤と仕事をして三年目を過ぎた年の冬。


クリスマスも近い、十二月のある日。

俺は、いつもよりミスを起こし、注意散漫な佐藤の残業に付き合っていた。


そう、ある日を境に、突然佐藤は、いつもと様子が違っていた。


いつもとどう違うのかは分かったのは、俺がずっと佐藤のことを見ていたからだ。





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