「荻野様、診察室へどうぞ。」



看護師さんの声で診察室に入る。


私の事を待ってるのは。



「僕の休憩時間中に診察してって。
一華ちゃんもしかして鬼なの?」



ただの、お医者さんの夏目先生。


ちょっとチャラい男の先生。



一華「だって、先生が連絡してくるから。」



今の時間は2時前。


もちろん、普通なら5時間目ぐらいだと思う。


でも私は学校をサボりここに来ている。


その理由は簡単。


発作を起こし違う場所へと移った後先生から連絡が来たの。



"一華ちゃん、今日診察の日だからね!
学校終わってからちゃんときてね!"と。



夏目「まさか、今来るとは思わないよ!
だって一華ちゃん今日から新しい学校なんでしょ?
初日からサボって大丈夫なの?」



一華「学校の先生には伝えてあるし。
たぶん、大丈夫。
それより検査でしょ?」



私の事を話すために来たわけじゃないのに。



夏目「じゃあいつもと同じ順に検査してきて?
向こうにはちゃんと話してあるから。」



そう言うと診察室のベッドに横たわる先生。


つくづく思うんだけど。


こんな人が医者やってて大丈夫なの?