ーーピピッーーピピッ。




「あ~うるさいな…」




ボクは
目覚まし時計の
嫌な音によって起こされた。




あっ、そうか。
ボクは今お母さんとケンカしていて
目覚まし時計を使っているんだった。




月曜日にボクが
お母さんとの約束をやぶってしまって
以来、お母さんは
口を聞いてくれなくなった。




しかも、
相変わらずお父さんも帰ってこない。




「朝ごはん食べたら
ちゃんと学校に行きなさい」




お母さんは
それだけ言って仕事へ出てしまった。




「はーい」




お母さんに届くはずもないのに
ボクは返事をした。




そしてボクは
お母さんの
作ってくれた卵焼きを
食べてから学校に向かった。