「どうしたの?」


自分の目を疑った。


美緒が心配してくれる声なんて耳に入ってこなかった。


信じらんない……。


だって…っ!


だって……


窓の外、駅前の広場に繋がる交差点。


こっちに向かって歩いてくる一組のカップル。


スタイルのいい綺麗な女性と……。


腕を組んで歩く晴輝…。


間違いない。


あれは晴輝だ…。


そして。


女性と晴輝は唇を重ねた。


晴輝の方から……。