『…俺…お前のこと好きだから』


中2の冬。


私は晴輝に告白された。


『………こんな女の何がいいの?』


だって私は……。


私は…。


『強いクセに弱い。弱いくせに強がってる。そんなお前を守りたい。支えたい』


荒れていた私を救い、麗桜の姫にしてくれたのは晴輝。


黒風となった私を救ってくれた。


『…私、好きっていう感情がわからない。でも……嫌いじゃないよ。晴輝のこと』


欠陥人間だから。


私は。


両親に人生を狂わされたあの日から、私は感情というものが欠陥している。


人を殴ることも何とも思わないし、何も感じない。