次の日、写真館に

お笑いのDVDを持って行った。

「こんちわぁ」

「いらっしゃい。あぁ、朝陽くんか」

「カメラ見ていいですか?」

「どうぞ、ゆっくり見て行ってくれ」

俺は、

写真館に通うようになって、

カメラに興味を持った。

ここには、いくつもカメラがおいてある。

俺も欲しいなぁ。

俺が、何かに興味を持つなんて自分でも珍しいと思う。

あかねのこともそうだ。

今まで、母さんをのぞいて、

女とあんなにしゃべったのは初めてだと思う。

女が嫌いとか、苦手とかってわけじゃないけど、

話が合わなかったり、めんどくさい。

あかねも女だから、

いろいろ、めんどうなこともある。

考えていることが全くわからん。

「カメラのレンズをとおして、その人の考えや感情が流れてくる」

あかねのじいちゃんが言ってたことが気になって、

カメラに興味を持った。

カメラで誰か撮ってみたいなぁ。

あかね。

あかねは、

カメラが嫌いだという。

だって、私は笑えないから
と言った。



店の電話がなった。

じいちゃんの顔が、急に青くなった。

あかねが事故に遭った。

学校帰り、

車にはねられたそうだ。

あかねをはねた運転手は、

携帯をいじっていたらしい。

最低だ。

じいちゃんと急いで病院へ行った。

あかねは、ベットに寝ていた。

軽傷ですんだらしい。

じいちゃんは、泣いていた。