〈田中 香side〉






田中 香(タナカカオリ)、11歳。



私は、友達が指で数える程しかいなかった。



もともと大人数は嫌いで、読書好きな私はずっと1人で読書をしてた。



見た目も、髪は三つ編みおさげで、昔から目の悪い私はメガネをかけていた。



すると、まわりの子は私に“ひとりが好きな変わり者”というレッテルを貼り、誰も近づいてこなくなったのだ。







友達と言っても、引っ越してしまったり、自分より年の小さい子。



同学年には全くと言っていいほど友達と呼べる人がいなかった。