「おいで」



また抱き上げられるとそのまま
部屋の隅にある扉の中へ


視線を動かすとバスルームだった


脱衣所の片側には大きな鏡があり
白で統一されたシンクには
小さな照明がいくつも点いている


「立てるか?」


「はい」


フワリと降ろされると
シュルッと制服のリボンが解かれた


「自分で・・・」


おかしな感覚のまま
一枚ずつ脱いで籠に落とす


重いガラスドアを開かれると
その先に黒い大きな浴槽に湯気が立っているのが見えた

それより・・・

初めて見る異性の身体

更に・・・

その背中に大きな龍がいた

余りの衝撃に目眩すら覚え

どこを見て良いのか分からず
床に視線を落とす



「おいで」



腕を引かれただけで
強い刺激が肌の表面を走る


腕の中にスッポリ収められると
柔らかな湯の刺激も加わった


「俺が洗う」


絶対無理と言いたい気分を飲み込んだのは


拒否権がないと言わんばかりの視線だった


片方の手にボディソープの泡を取ると
首筋からうなじを這う指



「・・・んっ」

 

心地よい痺れと
身体の奥に届く強い疼き


堪えきれない吐息が甘く変化するのに時間はかからなくて


足指の先まで泡が届く頃には
涙の筋が広がっていた