「なっちー今日もありがとうー」


背中を丸めてスマホを弄る彼女の肩を叩くと、画面から目を離すことなく小さく頷いた。


「本当に待っててくれると思わなかった」


そうは言っても絶対になっちは待っていると思っていたけれど。

小さい時からずっと一緒で、お互いの事なんか手に取るようにわかる、そんな関係。

なっちは俺のことが大好きだし、俺もなっちのことが大好き。

なっちは一人の友達って言うよりは、俺の半身って表現のほうがしっくり来る。右心房と左心房、それでもいい。

なっちは誰よりも俺を理解してくれるし、優先させてくれる。

だから、俺はなっちに遠慮しない。傷付けても大丈夫。だって、彼女は俺のものだから。