ケータイ小説 野いちご

女嫌いドクターとスイートな契約結婚

CHAPTER 1
とりあえず契約

栄養科の事務室は厨房と隣接しているため、地下1階にある。

だけど、外来患者さん用の栄養指導室は1階にあって、そこには4つのブースがあり、管理栄養士が時間枠で予約をとっている患者さんの栄養指導をするのだ。

「高血圧はないようなのですが、野原さんの場合、塩分は一日6g未満が目安ですね。
ちょっとした工夫で塩分は減らせるんです。
例えば食事を作るときに下味をつけないとか、汁物は具を多くして汁を少なめに盛るとか……
———……それでは、栄養指導は今回が初めてでしたので、次回来るときに食事記録をつけてきていただけますか?記録用紙、お渡ししますね」

偉そうなことを言っているけど、管理栄養士が自分の栄養をしっかり管理しているかというと、決してイエスとは言えない。

こんなことを言っていられるのも患者の前でだけだ。

私なんか、今朝は朝ご飯抜いてきたし、お昼にはカップ麺を買ってある。


「ありがとうございました」

頭を下げて去って行く患者さんに、

「お大事にしてください」

と私も頭を下げる。




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