君がいなくなったあの日から1年が経った。

















まだ1年…これからある道と比べるとこれからの方が倍以上の道。
どれだけ長いんだろう。


















































ふと君との会話を思い出す。

















「1年後の自分に宛てる手紙ってもう書いた?」










いつもの帰り道。
蓮くんと並んで歩く歩道橋。













「あれ、今日の放課後提出なんだよな。もう書いてあるから提出できるよ。澪は?」
















「全然書けてない…何をかけばいいかわかんなくって…蓮くんは何書いたの?」









蓮くんの顔をのぞっきこむと蓮くんはフッと笑った。









「それは秘密だろ。来年教えるよ」



















そう二人で笑いあってた日を思い出だした。























「来年教えるよ」なんて、君がいないのに…

























そう思いながら、歩道橋を渡るあたしの足は重く感じた。


























はぁ…とため息をついて、あたしは歩道橋の階段をゆっくり降りた。



























今もこれからも、蓮くんと居れることが当たり前だと思ってた1年前は、今がこうなるなんて思いもしなかった。

























蓮くんが居ることが当たり前で、隣にいることも当たり前で、これからもずっと、一緒にいることが当たり前だって思ってた。