『氷咲、
明けましておめでとうございます。

今年も宜しくお願いします。

新年早々、
申し訳ないのですが
あなたを抱いていいでしょうか?』

煌希が元旦の朝から
挨拶もそこそこに
抱きたいと言って来た。

所謂【ヒメハジメ】
をしたいらしい(苦笑)

クリスマスは僕から誘ったんだし
ドMな僕が煌希の誘いを
断るわけがない。

『明けましておめでとう。

こちらこそ、宜しくね。

いいに決まっているじゃないか』

『本当に?』

何故今更、
確認めいたことを
わざわざ言って来たんだろう?

『僕が断るわけないじゃないか。

今日はどうしたんだい?』

新年だから向こう一年
そういう生活になることを
懸念しているのかな?

それなら、それこそ
今更な気がするけどね。


『あなたに負担が……』


あぁ、成る程ね(苦笑)

確かに、抱かれる側の僕の方が
遥かに負担がかかる。

クリスマスは僕から誘ったとはいえ
一週間しか経っていないから
わざわざ、
確認めいたことを
言って来たわけか。

『ねぇ煌希、確かにね
抱かれる側の僕の方が
負担は大きいと思う。

だけど、僕は煌希に
抱かることに幸せを感じてるんだよ』

翌朝、動けないのは
ちょっと困るけど、
それは、煌希の朝食の
用意が出来ないことだけで
それ以外は別にベッドから
出られないことに不満はない。

勿論、ただ同じ空間に
いるだけでも幸せを感じている。

お互いが別々のことを
していても、そこに
煌希がいるというだけで幸せなんだ。

おっと、話がズレたけど
つまりはいくら僕の方に
負担がかかるとしても
煌希に誘われれば
拒む理由が見つからないってことだ。

『煌希、抱いて?』

それに、新年早々
抱いてもらえるなんて
幸せ以外のなにものでもない。

『わかりました。

あなたがよいなら
抱かせていただきます』

新年だからというわけじゃないけど
普段とは違う抱かれ方をした。

頼んだのは僕だけど。

目隠と拘束(手を縛る)を
されたら
何時もより敏感になって
気持ちよかった。

『氷咲』

耳元で名前を囁かれるだけで
僕は感じてしまう。

『ぁぅ~ん、ぁ、ぁ……』

だけど、
こんなんじゃ足りないと、
もっと激しく、もっとイジメて
ほしいと思ってる僕は
やっぱりドMなんだろうね……(苦笑)

僕は幸せ者だ♡♡

今年一年も幸せな年になるだろう。

だって、僕の隣には
煌希が居てくれるんだから。

~end~