校門前で樋口天に会ってから大分経ったが、天に会うことはあの時以来もうなかった。



この間、高等部に進学して、高1になったが、今も店での手伝いを続けている。




今日は高等部になってから、初めての部活の日だ。



部活は変えてないが、この学校では、中等部と高等部は、一緒に部活などの活動しないから、初めての部活である。




私は、バスケ部に入っている。


共学の学校のバスケ部なら何か青春とかがあるのだろうが、私はもちろんない。




でも、昔からバスケが好きで入ったのだ。



「こんにちは!バスケ部マネージャーの佐伯です!よろしくお願いします!」




中等部の時もやったけど、自己紹介が始まった。



今日は自己紹介と部活に関する説明とかで終わるんだろうな。


練習やりたかったな。




「じゃあ、次はそこの子。」



私の番がきた。



別に緊張する必要ないのになんか緊張しちゃう。



「はい!高等部1年C組の稲村羽奏です!中等部の時からバスケ部に入ってましたが、よろしくお願いします!」



「よろしくね!羽奏ちゃん」



自己紹介の後、部活の説明も終わり今日は解散になった。



高等部になって、勉強が難しくなった。



でも私は周りの人よりは少し余裕だ。



私は大学受験せずに実家で働くからだ。




みんなは大学受験のためにも一生懸命頑張っているが、私は高校の基礎的なことを習ったらもうそれでいいのだ。



しかし、テストも多く、部活の日程も増えたからあまり手伝いができなくなってきた。



だから最近は、店に立たずにおばあちゃんやお母さんに和菓子の作り方を教わり、簡単なものを作っている。



1年後ー
私に人生最悪なことが起きた。


それは…




お父さんとおじいちゃんが亡くなって、店をたたんだことだ。



これによって私は就職をするため大学受験をしなきゃいけなくなった。



高校2年の半分を超えた時に急に大学受験をしろと言われたのだ。



しかも店が無くなったためお金があまり入らず、倍率の高い国立の学校に行かなければならないのだ。




私はここから必死に勉強をした。