「よしよし、泣かないで」

そう言って奏汰くんは隣のベッドから、立ち上がって私のベッドまで来てくれた。

「どうしたの?何かあった?僕に言える?」

そう言って、奏汰くんは私の手を握ってくれた。

だけど、私は、何も言わなかった。

「…あれ、言いたくない?」

そう言われ、私はコクンと小さく頷く。

「そっか」

そう言って奏汰くんは私の頭をそっと撫でてくれる。

とっても暖かくて、優しい大きな手……