「はい、じゃあ、エコー撮りますね」

お腹にジェルのようなものを塗られ、機械を当てられる。

ひんやりとした感覚に少しだけビクッとして、体が強ばる。

「朱鳥、大丈夫だよ。」

楓摩は、隣で手を握ってくれている。

しばらく機械が私のお腹の上を動いて、それから、ある場所で止まった。

楓摩も産婦人科の先生もモニターをじっと見ている。

それから

「…清水さん、おめでとうございます。」

そう言って産婦人科の先生はニッコリ笑いかけてくれた。

楓摩も、とても嬉しそうな顔をして私の方を見る。

「朱鳥、赤ちゃんできたって!!俺たちの赤ちゃん。今、朱鳥のお腹の中に居るんだよ」

そう言って、楓摩は私の頭を撫でた。

私たちは、とても幸せな気持ちになった。