あの日もこんな雨の日だった。
予報通りの大雨。
必死に作ったてるてる坊主も虚しく、窓の外をぼんやり眺めていたんだっけ。
今にも雷が鳴りそうな黒い雲は、ゴロゴロと怪しげな音を立てていて。
そんな中きみは、びしょびしょになりながらも家に遊びに来てくれた。
出かける予定がつぶれたんだから、どうせなにもないんだろ!って。
ツンデレだなぁ、ほんとに。
とっても嬉しかった。
あの頃はわたしも素直になれなかったんだ。ごめんね。
今になってようやく伝えることができそうだよ。

____ねぇ、颯太。