プロローグ [楓side]

俺は秋宮楓。医者になるために都内で超難関校に通っている。正直いって俺はもてないわけではない。でも俺に彼女がいた事はない。それは…。初恋の人が忘れられないから。こんなことは誰にも言えない。16歳にもなって、初恋の人が忘れられないとか、結構イタイだろ。その初恋の人とは8年ほど会っていない。今そいつがどこで何をしているのかも知らない。分かるのは幼い頃のあいつの声と名前だけ……。